タンパク質の摂取量を増やしましょうと言うと、反論する意見もたまに聞きます。
その言い分としては、
タンパク質の摂り過ぎは腎臓に負担をかけ、骨密度を低下させ、脱水症を引き起こす危険性がある、という意見です。
しかしいずれも、立証されたものでなく根拠のない話だと言われています。
腎機能に負担をかけるという主張は、タンパク質の代謝に大量の水が関与するということで出てきた話ですが、よほど水分を制限していない限り問題になることはないと言われています。
この主張はもともと腎臓に問題を抱えている患者のケースを対象にしたものです。
しかし健康な人を対象に行われた無数の実験では、高たんぱく質で腎機能が損なわれたという結果は存在しないと言われています。
骨密度が低下するという主張に関しては、
それを結論づけた実験がリンを含まないタンパク質が用いられたためです。
リンが含まれてないタンパク質を大量に摂ると、カルシウムが排出されやすくなるので、それが原因で骨密度が低下する可能性は確かに高まります。
しかし、ほとんどのタンパク質食にはリンが含まれているため、この問題を取り上げる意味はないと言っていいで
しょう。
勿論「摂り過ぎ」の量は個人差があります。
あまり臆病にならなくてもいい、くらいの捉え方で大丈夫です。